ニカラグア
● ラ・リカ ミヌートス・フルフレーバー 価格に対する満足度: なかなか。味はショートフィラーには無い重厚感がある。 特徴: 旨みが強く、柔らかく落ち着いた味。臭みやクセは少ない。 サイズ: 直径約10〜8mm 長さ約108mm 味のタイプ: マイルド、旨み、じんわりスパイシー 悪い点: 特に無し。若干単調。 味の好み: ★★★★ 良い コストパフォーマンス: ★★ まあまあ ニカラグア製。10本1800円。機械巻きのような綺麗に整ったスクエアなボディですが、ニカラグア葉のロングフィラーの手巻きで、吸い口もカットされておらず、れっきとしたプレミアムシガーですが、やや大きめの缶入りです。ラッパーはやや明るい土色でエクアドル産らしいです。ショートパナテラかもしくはプリトスに近いサイズです。要シガーカッター。ノンフレーバーとラム酒のフレーバーの2種類があり、これはフレーバーの無いタイプです。鼻を近づけてみると、強い臭みはあまりなく、微かな土壌臭が感じられます。 出だしで感じるのは、柔らかくて濃い旨みです。かすかにじんわりとしたスパイス感もあります。香りはあまり強くないですが、落ち着いていてなかなか良い印象です。思ったよりもマイルドで、味が濃いので美味しいです。妙なクセや臭みはありません。吸い込みも普通です。雑味が少なくシンプルな味わいですが、ロングフィラーの味わいで、ショートフィラーよりも味に深みがあります。ボリュームもあり、燃焼も安定していてゆっくりで、長すぎず、短すぎず愉しめます。強さは普通でしょうか。後味もあまり残りません。 中盤からスパイス感が弱まりますが、あまり味の変化は無く、終始旨みが衰える事もありません。 1本180円の低コストプレミアムシガーなので、もっと雑で荒々しい奇抜な味を想像していたのですが、意外にも予想の正反対の味で、リラックスできました。近い価格帯のオリファント・マーテリフと比較すると、複雑さには欠けますが、辛味や雑味が少なく、旨みは断然こちらが強い感じなので、こちらのほうが好きかも知れません。 ニカラグアシガーの実力が感じられました。ただ、インパクトはコイーバクラブ等の高級ハバノスには及ばない気がします。味もやや単調です。
● プラセンシア T.K.O 価格に対する満足度: コストの割りにしっかりとした味があり、なかなか良い印象。 特徴: 香りと味はカカオ系。まろやかで濃厚なコクと旨み。臭みはあまりない。 サイズ: 直径約15mm 長さ約103mm 味のタイプ: オーソドックス、チョコレート 悪い点: 特に無し。 味の好み: ★★★★ 良い (長めの加湿で、★ いまいち) コストパフォーマンス: ★★★★ 良い ニカラグア製。400円。500年前から変わらない製法で製造されている伝統あるシガー。ラッパーはチョコレート色です。要シガーカッター。火をつけずに香りを嗅ぐと甘い香りと土壌臭がします。サイズはペティ・コロナに近いでしょうか。あらかじめ加湿して味わってみました。 出だしで感じられるのは、微糖ココアのようなビターな甘みと、しっかりとした旨みとコクです。ブランデーのような洋酒っぽい風味も感じられます。香りと味はいわゆるカカオ系でブランデー入りチョコレートのような味わいです。辛さや渋さはほとんどありません。がっしりとした固いボディの割りに、吸い込みは非常に楽で良い感触です。香りは柔らかく、チョコレートのような甘い芳香でなかなか愉しいものです。 嫌な臭みはあまりなく、ほんの微かに土壌臭があるようですが、加湿が上手くいったせいか気にならないほど微々たるものです。灰は白さが目立つようです。重さは普通のようです。最後までマイルドで濃い旨みが衰える事もなく、このコストでは、なかなか高い完成度を感じさせます。 中盤からやや飽きも感じられましたので、何か飲み物を交えたほうが良いかも知れません。チョコレート風味の個性が強く、常に吸いたいとまでは思いませんが、コストもプレミアムシガーとしては控えめで、旨みも十分にあり美味しいと思います。 加湿で激しく味が変化するようで、半年ほど置いたものを吸ってみましたが、まるで別物になっていました。チョコレートのような風味は無くなり、塩気とコクのみになっていました。個人的には、あまり変化させないほうが好みです。
● チンチャレロ・ぺルラ 価格に対する満足度: ほどほど。300円は少し高く感じる。ドライシガーで十分。 特徴: ほのかに甘く、旨みとコクもある。クセは少なく無難な感じ。 サイズ: 直径約15mm 長さ約102mm 味のタイプ: マイルド、甘口 悪い点: 特になし。 味の好み: ★★ まあまあ コストパフォーマンス: ★ いまいち ニカラグア製。300円。要シガーカッター。サイズはペティコロナに近いでしょうか。ロングフィラーのみで伝統的な製法で作られているらしく、光沢のある滑らかなボディは安物とは感じさせません。あらかじめ加湿して味わってみました。 出だしで感じるのはかすかに甘味のあるコクと旨みです。香りは雑な感じがせず甘い感じでほどほどに愉しめるものです。辛味や苦味や妙なクセもなくマイルドな味わいです。臭さはほとんどありません。臭くてクセがあるという前評判を聞いていましたが、加湿が上手くいったせいなのかアクも強くなく、香りも口当たりも柔らかく、甘くさわやかな味わいという印象です。吸い込み易さは中間的です。ペティコロナサイズで喫煙時間も短くなく長くなくです。燃焼も安定しています。 中盤からだんだんと甘味が強くなっていく感じですが、序盤から終盤まで、特にクセや味の変化が現れる事もなく、終始マイルドに終わるようです。一気に最後まで愉しみましたが、酔う事はありませんでした。後味も残りません。 他の300円クラスの低コストプレミアムシガーは、薄かったり、しょっぱかったり、刺激が強かったり、極端に個性の強いものばかりで正直吸うのがしんどかったのですが、ようやくこのチンチャレロでリラックスできたような感じです。あまり人を選ばない無難な味のように思います。 じっくりと味を堪能するというよりは、作業しながらスパスパやってしまいそうな気軽な感じの葉巻です。ただわざわざ300円も出すのなら、ドライシガーを買ったほうがいいかなとも思い、かなり微妙な感じです。
● チンチャレロ・トルペディトス 価格に対する満足度: コスト面で、ドライシガーで良いという結論に行き着いてしまう。 特徴: 終始甘く、クセの無いやわらかい薄味。かすかな渋み。強い個性はない。 サイズ: 直径約16mm 長さ約127mm 味のタイプ: マイルド、甘口 悪い点: 特になし。ぼんやりした味わいで、やや単調。 味の好み: ★★ まあまあ コストパフォーマンス: ★ いまいち ニカラグア製。要シガーカッター。チンチャレロ・ペルラよりは少し値段は高いですが、お手軽な価格のトルペド型のプレミアムシガーです。サイズはペティコロナに近い気がします。シンプルなデザインのシガーバンドが、気取らなくて良い感じです。ラッパーは若干艶やかで綺麗な黄土色。巻きはとても綺麗です。火をつけずに鼻に当てるとやや甘い匂いと、微かな堆肥臭がします。 吸い口をカットしてドローチェックしてみましたが、普通のようです。出だしは、ナチュラルな甘いコクです。着香シガーのような雑なハデさも、ハバナシガーのような濃厚さもありませんが、素朴でさわやかな甘味です。やや酸味のある香りは特別に良くも悪くも無い感じです。灰は白っぽく、燃焼はややゆっくりで、煙もやや少なめ。吸い方によっては1時間以上かかります。 しばらく吸っていると、微かな酸味と、クルミのような渋みが少しだけ出てきます。刺激が全く無く、マイルドでクセの少ないソフトな味わいですが、味わい深いとはお世辞にも言えません。味はチンチャレロ・ペルラとそれほど大差は無い気がします。ただ、こちらはトルペド型の吸い口になっているので、咥えやすい感じです。 中盤からかすかにスパイス感も感じられましたが、終始味に大きな変化もないので、飲み物は用意したほうがいいと思います。シガーバンドの辺りで、やっと微かなナッティー感があります。ペースをあまり考えずスパスパやりましたが、酔いませんでした。後味はやや渋みが残ります。 ロングフィラーの重厚感もあまりなく、ライトな味わいに思います。ピュアハバナの味を知っていると物足りなく、満足感はあまり感じられませんでした。個人的には、チンチャレロじゃないとダメなんだ、というような特徴的な個性はあまり感じないので、ドライシガーでもいい気がします。自然な甘味は、ドンディエゴのマシンメイドのほうが強い気もします。
● ニカラオ・プチシリースコロナNo.2 価格に対する満足度: しょっぱい味が、好みに合いませんでした。 特徴: 旨みのある塩味の一辺倒。 サイズ: 直径約15mm 長さ約102mm 味のタイプ: マイルド、塩味 悪い点: 特に無し。旨みのある塩味以外はしないので好みが分かれる。 味の好み: ★ いまいち コストパフォーマンス: ★ いまいち ニカラグア製。250円。プレミアムシガー。要シガーカッター。サイズはペティコロナに近いでしょうか。シガーバンドのデザインが安っぽく、ラッパーもつやが無く、滑らかとも言えないので見た目もかなり安っぽい感じです。あらかじめ加湿して味わってみました。 出だしで感じるのは酸味と旨みのあるコクです。辛味、苦味はほとんど無く極めてマイルドです。旨みは強いものの口当たりは軽い感じです。序盤からナッツの風味が微かにします。加湿した為か、やや吸い込みが悪く感じました。喫煙時間は1時間近くあり、ゆっくりと嗜む事ができます。 味はとても柔らかいですが、ややクセのあるものです。中盤からさらにナッツの香りと風味が増していきます。旨みのある塩味という感じで、塩茹でしたナッツを食べているかのようです。後味には塩味がいつまでも残ります。香りは特別に良い印象はありません。 苦味も辛味も青臭さもキツさもなく、ひたすらまったりとした旨みのある塩味が続き、個人的には中盤で飽きが来てしまいました。これに比べたらアジオ・ハーフコロナのほうが多様な味わいのように感じます。 徹底した個性があるので、人を選びそうな葉巻です。これは好きな人は好きかもしれませんが、自分には合わないので、1本250円も出して買う気はありません。最後まで吸いたいと思もいませんでした。これなら出来の良いドライシガーのほうが好みです。
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